歌庭コラボ パリ公演🇫🇷


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海外ならではの困難とハードル、
予期せねトラブルと体験
そして
それらを乗り越えるたくさんの
応援とサポートに恵まれて
成功を収めることが出来ました!


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25万人の来場者を集めた
JAPANEXPOPARIS2018
(ジャパンエキスポパリ)

夢の舞台に立たせて頂きました

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広大な会場に響くソプラノ岡本麻里菜の歌声に、
庭園作家田畑冬樹の国境無視(!)の口上芸と匠の技


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感動的な拍手に包まれて

世界で初めての芸術が、世界で一番の芸術のメッカ・パリで、記念すべきデビューを飾った瞬間でした。

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歌庭ユニット 芸術家たちの真夏のパッションナイト

2015年8月2日、東京板橋区の華飾スタジオサロンホールで開催された歌庭ユニット「田畑冬樹&岡本麻里菜」のステージです。

オ リジナル曲「柳と蛙」と、オペラカルメンより「ジプシーの歌」の二本立でパフォーマンスしました。共演者は世界で活躍するトローンボーン奏者、ヴァイオリ ニスト、ピアニスト、書家、ダンサーと、まさにパッションを感じるアートフェスタ。この夏、いちばん熱い日になりました。

歌庭ユニット 柳と蛙

時は平安時代、小雨降るなか一人歩くは小野道風(おののとうふう)。後の日本一の書道の達人です。

この頃の道風は自分の才能のなさに自己嫌悪に陥り、書道をやめようかと真剣に悩んでいます。その時・・・

花札の絵にもなっている「柳と蛙」の逸話です。雨の京都、負のオーラ出まくりのスランプ書道家とくれば、いつ妖かし(あやかし)が現れても不思議はありませんね。

 

池のほとりに柳の木、まるで平安絵巻のように歌に合わせて、次々と庭が出来上がって行くなか、蛙が登場です。

柳の枝に何度も何度も飛びつこうと挑戦している姿を見て道風は、「蛙はバカだ。いくら飛んでも飛びつけるわけはないのに」と、はじめは軽蔑していますが、やがて「もう少しだ、がんばれ」と応援する気持ちに変わっていきます。

作品のなかでは、蛙に見立てた自然の姿石が登場します。自然の石を動物の姿に見立てる姿石の技法は、いにしえの日本庭園でもよく使われているのです。

 

ついに蛙は柳の枝に飛びつくことができました。これを見届けた道風は目が覚めるような思いをして、血の滲むような努力をするきっかけになったと云います。

衝立が外れると、そこは別世界。眩しい光臨に包まれています。もしかしてこれが悟りの世界?

こ の逸話は、単に努力することの大切さを現しているだけではなく、もっと奥深い真理というか、悟りに至る境地のようなものまで暗示されているような気がしま す。禅の庭では作者自身が修行の末に境地に至るまでの心象風景を表現しなければなりません。相方が自ら作曲した音楽もまた、宗教音楽のような高みが感じら れました。

 

歌庭ユニット オペラカルメン

カルメンより投げられしバラの花は危険な恋のはじまり。やがて男、ドン・ホセを熱情へと駆り立てる。情熱は未練、そして憎しみへと変わり・・・

柳と蛙の崇高な悟りの世界のラストシーンで大団円と思いきや、そうはいかないのです。一発で人間の愛憎と誇りを賭けた情念の世界へと舞台が切り変わるのです。これが歌の庭コラボレーションの醍醐味でしょうね。

 

自由を愛し、思うがままに生きるカルメン。それにともなう厳しさも彼女はすべて受け入れているのです。自由をテーマに、そしてジプシー女という自分を楽しむ・・・

赤と黒を基調に退廃的(デカダン)な色彩のみで危険な熱情を表現してみました。スタンダールの小説「赤と黒」ではないけれど、人生なんてルーレットの回転盤のようなもの。カルメンの世界も、人間の「内と外」が重要なプロットになっていると考えました。

 

Sous le rhythme de la chanson,(歌のリズムに身をのせて)   Ardentes, folles, enfievrees,( 燃えて、狂って、熱狂して)   Elles se laissaient, enivrees, (なにもかも忘れ、酔いしれて)   Emporter par le tourbillon!( 踊りの渦に身を任せる!)・・・

魂の叫びの歌声、負けじと庭づくりで真っ向勝負。このコラボレーション、共演ではなく競演なのです。お互い仲良くひとつの作品を作ろうなんていう気持ちは、さらさらありません。これは庭園家と音楽家が、どちらの感性そしてオーラが勝るか、プライドを賭けての争いなのです。

 

歌庭ユニット トークショー

歌庭ユニットで人気なのがトークバトルショー。

庭 園家は喋るのが商売なのです。庭を作るばかりが能ではないですよ。事実、昔の親方衆というのは下手な噺家より面白い人が多かったです。口八丁手八丁と云っ て、お屋敷に出入りしては縁側に腰かけて、粋に煙管なぞ「ぷか~」と吹かしながら浮世の事を面白おかしく物語するのが仕事みたいなものでした。

歌手だって負けていません。「口が身上」というやつで、やっぱり人に聞かせてナンボの世界ですから。

 

歌庭コラボ 東京都ヘブンアーティスト出場

歌庭コラボ「田畑冬樹&岡本麻里菜」が、2015年9月18日、東京芸術劇場で開催されたヘブンアーティストに出場しました。

これは東京都が実施する文化政策で、質の高いアーティストに公認ライセンスを与え、公共施設や民間施設を活動場所として開放し、都民に芸術文化に触れる機会を提供していくことを目的としています。

クラシックや庭園緑化の文化をわかり易く、面白く、広く大衆一般に広めていきたいという社会目的を新たに噛みしめるような気持です。

東京タワーコンサートでの歌庭コラボライブ

2015年10月31日のハロウィンの夜、東京タワー展望台で行われた岡本麻里菜コンサート。

テレビ公開生放送で、歌庭コラボのパフォーマンスショーを東京タワーから世界に向けて発信しました。

まずは、すっかりお馴染みになった口上話芸バトル。口八丁手八丁の庭園家に、口が身上の声楽家の「喋ってナンボ」のステージ。

爆笑トークの中でも、ちゃんと庭園とクラシックの深い造詣について、面白可笑しく説明しているのです。

ハロウィンナイト、東京タワーで不思議な世界の扉が開きます。

岡本麻里菜作曲「柳と蛙」ハロウィンバージョン。

時は平安時代。ご存じスランプ書道家の小野道風(おののとうふう)は、柳の枝に飛びつきたい怪しい蛙に出会います。

蛙のことを我が身に合わせて、少し小馬鹿にしながらも応援しています。

ところが・・・

 

ストーリーは意外な展開に・・・

急に蛙のことが憎たらしくなったのでしょうか?

もう少しで柳の枝に飛びつけそうな蛙を見て、嫉妬、焦り、葛藤・・・

いや、じつは道風は気づいているのです。生半可な努力しかしていない自分自身に対する苛立ちであることに。

ここから歌のもつ波動にあわせて、一気に庭が出来上がっていきます。まさに芸術的アトモスフィアの瞬間、ショーガーデンの真骨頂です。

 

こうして蛙は柳に飛びつき、道風もまた悟りを見つけるのでした。

そんな境地に至る心象風景を、歌とともにこの庭で表現しています。

求道者が垣間見ることができた悟りの世界、平安絵巻のようなニュアンスの色づかい。蛙に見立てた姿石の微妙な角度でみせる、どこか悲しそうでユーモラスな表情が見事ですね。

この庭が一瞬の気勢とともに出来上がる様は、ただただ驚くばかりです。

 

宮廷音楽家と宮廷庭師

世界初の歌庭コラボ、ショーガーデンだけではなく、実際の庭園と声楽のコラボレーションにも挑戦しました。

名付けて「シークレットサロンコンサートIN田園調布」。お客様に庭園の手入れとクラシックの演奏を同時に楽しんでいただき、優雅な時間を過ごしていただこうというものです。

田園調布の邸宅に住まわれる御施主様(写真左)は、クラシック音楽の愛好家であり、愛庭家であり、何よりもセンスに富んだ美しい生活「ビューティフルライフ」の追求者なのです。

 

フランス式整形庭園

邸宅のお庭は、ロココ調のオブジェとコニファーを中心に展開する宮殿の庭のような整形式ガーデン。白い小舗石の園路と生垣で軸線(ビスタ)を設定したフランス式庭園になっています。

およそ二年前から冬樹庭園が庭を創っていますが、この時期でも四季咲きのバラが綺麗に咲き残っているのは、毎日三時間は庭の管理をされているという御施主様の寵愛が賜物。立派なロザリアン(バラに魅せられし者)なのです。

 

国際バラとガーデニングショウ受賞作品 歌庭コラボのルーツ?

 

さて、フランス式庭園というと広大な平面幾何学式庭園を思い浮かべがちですが、こちらは国内最大の祭典・国際バラとガーデニングショウの受賞作品。冬樹庭園のフレンチガーデン「モン・トレゾール」

~絵本の中から飛び出したような やさしい光と音楽に包まれて 猫と戯れる

ガセボの下のデコラティブされた空間は 私だけのオペラ・バスティーユ

そんなゆっくり流れる時間が モン・トレゾール(私の宝物)~

じつはこの時、会場である西武ドームの特設ステージでは、ソプラノ歌手・岡本麻里菜の出演するコンサートが行われていました。

これが「歌庭コラボ」のルーツだったのでしょうか。ユニットを組むのは、ずっと後の話なのです。

 

歌庭コラボIN田園調布コンサート

 

Coro laccio (カロ・ラッチョ) いとしい絆よ

作曲 フランチェスコ・ガスパリーニ

calo laccio, dolce nodo,

che legasti il mio pensier ~

ソプラノの響きに、庭師達の鋏も同調するかのよう。ルネッサンス時代に盛んだった宮廷音楽家、宮廷庭師に思いを巡らせます。

庭を綺麗に手入れしながら、同時にクラシックの演奏を愉しむ。なんとも優雅で上質なひとときでしょう。

まさに、モン・トレゾール。

 

新たなる可能性を求めて挑戦は続く

 

本物の贅沢とは、けして物質的な満足だけではなくて、こういう優美な心の日常をいうのでしょう。

歌と庭。現代人が忘れがちな人間らしい自然で豊かな、「暮らし」を呼び起こしてくれるようです。

これこそが芸術のルネッサンス(再生)ですね。

さまざまな可能性を求めて、さらに新しいものへの「歌庭コラボ」の挑戦は続きます。